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3章:とくら
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とくらが食いついた趣味は、人形だった。
もともと写真が趣味との話をしていたので、コレクターが多い人形の話をした。
ビンテージ、カスタムに至っては10万円以上。
自分の持っていた人形を見せ、カフェのインテリアにもオススメと勧めた。
とくらはすぐにヤフオクで人形を手に入れた。
写真を撮ってブログに載せるよう提案。
その通りにした。
写真を撮影する為に、多くの人形が必要になり、服が必要になった。
私に羨ましがられる人形が必要だった…。
あっという間に10体、服も購入…。
1番のお気に入りに私の名前を付けた。
ブログの中では人形が人格を持っていた。
中年の男が、私の名前を付けた人形の着せ替えをしていると思うと寒気がした。
カフェの場所も紹介し、内見したとくらは速攻賃貸契約をした。
メールでは私も一緒に働く事になっていて、また背筋が冷たくなった。
もう、限界。
耐えられない。
気持ち悪い。
もう本当に耐えられなくなった時にサイト上の誕生日がきた。
誕生日の事を気にしていたとくらに
『渚の誕生日なんか、なにもしなくていいよ。とくらさんが来てくれるだけで嬉しいの。
でもね、さっきチョコレート(チップ)を20枚貰ったの。嬉しかった〜』
とくらのプライドをくすぐった。
とくらは私にチョコレート30枚をプレゼントしてくれた。
かなり退職金がなくなってきているのはわかっていた。
契約をした物件は、改装代、機器類の購入が出来ず、解約をした。
ノンアダのそらちゃんとはチャットをしていない。
それから程なくして
『もう、渚に頻繁に会えなくなった〜。お金なくなってきた』
とくらは会う事をこの頃切望していた。だから、とくらのタイピングが遅いのを利用し、
『わかったよ〜。渚はまたとくらさんが来てくれるまでずっとここで待ってる!
絶対に絶対に会いに来てね!』
と、見送った。ポイントは全て使わせず、残して…。
とくらとの毎日のチャットはようやく終わった
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チャトレが恋した男性達 ©著者:渚
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