暴力団排除条例？！

いつの間にこんな条例出来てたんか。暴力団て、めっちゃ社会から嫌われてるやん。

やよいはその本を購入して早速身内に見せ話し合いをした。

そんな時、とある集会に出た時に紳士的な男性に話し掛けられた。

「成城やよいさんですよね？」

「は、はい…」

「お会いできて光栄です。私は今年東京大学を卒業して極道に就職した、伊川巧と申します。主にパソコンを使ってネットで商売をやっていますが、毎月何億って儲かってるんです！」

うそ？！

うちの組と偉いちがくない？

伊川巧は、細身の身体にスーツをバッチリ着こなし、メガネからは知性を漂わせている。指先は細く長く美しかった。

「実は私、やよいさんのファンなんです。組は違えど仲良くできたらうれしい」

まぁ、あんな素敵な方に？
やよいの中に何か異物感が入ったような感じがした。
それからやよいは、暇を見つけて伊川と会うようになっていった。