数日亀井さんは考え、

『考えたんだけど、付き合っても付き合わなくても変わらない気がするんだよね。付き合おっか』

そう言われ、付き合うことになった。

ナナさんに報告すると、ナナさんはあゆさんに言ったようだ。あゆさんは逆上し、私が働いているお店のスタッフに電話をかけていいふらし、私たちが付き合っていることはあっという間に知れわたった。オーナー以外は。

彼はあゆさんの家で同棲していた時の荷物をとりにいくために、二人で鴬谷に向かった。彼女のマンションまでは行かず、私は近くのコンビニで彼を待った。

マンションのエントランスに荷物を置いていくように言ったらしく、彼は荷物だけをとってすぐに帰ってきた。

そして『もう嫌いだから、メールしないで』

彼はそうあゆさんにメールを送った。