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2章:見知らぬ世界。 (19/19)

9時になると就寝前の薬が配られる。

前の病院の中盤あたりから、眠剤は飲んでない。

安定剤しか出してくれなくなった。

もちろん寝つきは最悪。

8時に薬を飲んでも、2時までは必ず起きていた。

今日の面談で主治医は、

「眠剤をやめられているなら、それを続けよう。とりあえず今日は安定剤を出すから、眠れなかったら4時までは1時間置きに取りに来て」

と診断してガッカリした。

何を出すかも教えてくれない。

入院当日で気が高ぶって眠気なんて来ない。

みんなの話もあたしには刺激が強かった。

ヤバい薬中しかいない所に来ちゃったな…。

10時頃、すごく背の高い男の子がいきなりキレた。

怒鳴りちらし暴れて見てるだけで怖い。

看護士に取り押さえられてる姿は衝撃的だった。

シャブとか草っていきなりキレるのかな。

ゲンちゃんの話も思い出す。

静かな個室で横になっていても目は冴えたまま。

こうなったら眠れないアピールしてやる。

キッチリ1時間置きに薬をもらいに行った。

12時にライターが引き上げられる。

夜更かしの人も部屋へ戻って行く。

2時にはホールに誰もいなくなった。

どんどん薬を追加してるのに眠れない。

4時に最後の薬をもらった。

明日、西川さんに相談しよう。

今日はオールでもいいや…。

寝るのを諦めると意識が薄くなる。

やっと眠りにつけた…と思っていた。

でも実際は寝てなかった気がする。

入院2日目の朝、あたしはキチガイになっていた。

この処方は地味に今でも主治医を恨んでいる。
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薬中病棟。 ©著者:繭

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