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13章:宝箱と名付けられた中身の中 (1/1)

13章:宝箱と名付けられた中身の中

捜し物を見つけるために
部屋中のものを手に取った
机や引き出しや本棚や押し入れの奧や

小さな小さな箱の中
出てきたのは1本の線香花火

覚えてますかあの海で
「次に来た時には
二人で同じ願い事をしよう」
って僕に渡した線香花火


一瞬で流れだしたんだ
いとも簡単に溢れだしたんだよ
思い出と涙とそれとあれと

小さな小さなその箱には
沢山沢山詰め込まれてた

何故だか分からないけど
いつの間にか忘れていたんだよ

見失わないためにした事さえ
見失ったまま過ごしていたんだよ

本当に本当にごめんね
そして心からのありがとう
僕はちゃんと愛されてたんだね


一言だけ言わせてよ
この箱を作ったお前は天才だ
ついでにもう一言だけ言わせてよ
ねぇ今さらどうしろっていうの

宝箱に入れるのは
いつだって物だけど
本当に残しておきたいのは
その時の想いだったでしょ

それは君の優しさや想いを
忘れてしまわないように閉じ込めた僕の想い
いや、やっぱり
それをそうさせてくれた君の想い


一年前の君と僕が
今の僕にだけ残してくれたもの

もう君は居ないんだから
もう遅いよ、今さらだよ
だけどやっぱりそれは
宝箱で間違いはないと思えたんだよ
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マジのちコトバアソビ ©著者:ぁむ

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