幸也『羅李綺くーん』

と肩を軽くぽんっとされ、俺はやっとここの席から解放される。

羅李綺『はい、ありがとう。』

俺はそそくさとグラスを乾杯してその席を立った。

そもそもお客様には一般的に敬語を使うのがマナーなのだが、そんなのお構い無しにタメ語で話していた。

箱が広い為何となくしか分からないが、どうやらあのガキ達は場内と送りを決める時らしい。

ま、俺全然喋ってねーし、まず顔にもろ感情出てたっぽいし大丈夫だろ。

内勤『羅李綺くーん、あの白いニット着た愛梨ちゃんの場内入ったから。』

羅李綺『あ、はい。』

まぢか。
全く俺に興味無しだと思ったあのガキ。

まず全く見て来ねーしそんな喋んねーし

内勤『いいよー』

羅李綺『はい』

俺はまた再びあの卓へと歩いている。