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2章:出会い (1/5)

2章:出会い

煌めく街のネオン。


まだ活気のあった頃の歌舞伎町。


行き交う人々は色んな表情をしている。


二次会がてらキャバクラへ向かう浮き足立ったサラリーマン、派手なメイクと服に身を包み、足早に店へ向かうキャバ嬢、懲りもせずキャッチを繰り返すホスト。


あの時のあたしはこの街に馴染んでいたようで馴染んでいなかった。


プッチ柄のワンピースに10センチヒールのパンプス、ヴィトンのバッグに綺麗にセットしたミルクティー色の髪。


出勤前、知り合いのバーでコーヒーを飲みながら本を読むのがあたしの日課だった。


この街で生活していると、自分が自分じゃなくなってしまうような感覚に襲われた。


読書はあたしにとって、そんなことに対するささやかな抵抗だったのだ。


あの日に読んでいたのは『星の王子さま』だ。


王子さまは何を求めて旅を続け、何を悟ったのか。


あたしには100%理解することはできなかった。

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傷痕 ©著者:あみちゃん

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