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30章:長野の夜光戦士 (1/9)

30章:長野の夜光戦士

“夜神 神夜”
(やがみ しんや)





なんでこうなった…




昔は地元じゃ誰もが知ったワルで、いくつものゾクを潰してきたしヤクザも俺を避けて歩いてた。

二十歳の頃は歌舞伎町でホストをやってて、一流店でNo.2だったけれど飽きたから辞めた。

総合格闘技をやっていて、当時の総合の最高峰“ブライト”からスカウトされたけれど面倒だから断った。

その後始めたキックボクシングでは、なんの苦もなく日本チャンピオンになったけれど飽きたから辞めた。





俺の話は全部嘘。





知らない土地で俺の地元の話なんて誰も知ってる訳がない。

昔の歌舞伎町の話なんて調べようもない。

ブライト以外の総合格闘技はよっぽどのマニアじゃないと知らないし、ブライトには出たことは無いと言ってる以上は、余程の当事者でない限り誰も真相を知ることができない。

キックボクシング界は色々な団体があるし一般的な知名度はないからやっぱり誰も知ることができない。




はったりだけでその場をしのぎ続けて、立ちはだかる困難さえも全て口先だけで乗り越えてきた。

ある意味俺の話術に敵う奴は居ないだろうし、オーラすらも作り出せる俺のはったりを見破った奴は誰も居なかった。


過去に1度だけヤバかったことはあったけれど…。

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夜光戦士の詩 ©著者:南月☆Dieち

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