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28章:六本木の夜光戦士 (1/2)

28章:六本木の夜光戦士

“翔英”
(しょうえい)





私が六本木を選んだ理由

歌舞伎は騒々しくて馴染めそうにないし、かと言って地方でホストやるのも考えものだ。

色々な街で何件ものホストクラブを体験入店した結果、六本木の
“beauty:beast”
(ビューティービースト)
が、私のスタイルを最大限に活かせると思い入店を決めた。


ラグジュアリーでクラシカルな雰囲気漂う店内と、洗練された最高のスタッフたち。
そしてbeauty:beastがよく似合うセレブリティーで淑女なお客様方。


六本木近くの広尾や麻布などに住む富裕層の奥様や会社経営者のお客様は、大人の嗜みの場として綺麗に遊んでくれるし、スタッフも常にお客様に満足して頂けるよう最高の接客を心掛けている。


当初の目論み通り、私は自然とbeauty:beastに馴染むことが出来たと思ったのだけど…



ホストとしての立場上、お客様の職業を聞くことが出来ない以上はっきりとした確証を持つことは出来ない故に、正体不明のセレブリティーなお客様も多数訪れる。


正体不明なセレブリティーなお客様の中には、狂気じみた派手な遊びがお好みの方々もちらほらと存在する。


それでも私たちはプロとして臨機応変な接客で対応し、最終的にお客様に満足してもらうよう心掛けている。


むしろ狂気じみた派手な遊びをするお客様は、その人と比べたら大して問題はない。


その遥か上を唯我独尊突っ走る一人のお客様…
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夜光戦士の詩 ©著者:南月☆Dieち

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