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7章:亀有の夜光戦士 (1/1)

7章:亀有の夜光戦士

“インジャン条太”
(インジャンじょうた)





夜王ボンバイエだって?
ホスト歴はムダに長いけどそんなの初めて聞いたわ!

ようはホストの地下格闘技みたいなもんだろ?




亀有にただ一軒だけのホストクラブ
“TABOO”
(タブー)
ここが俺の職場だ。


客は亀有の風俗嬢と水商売の姉ちゃんたちだけで、一般職の女性や主婦は一切来店しない。

働いている俺が言うのもなんだけど、下品で最低でゲスな店だ。




今まで色々なホストクラブを転々としてきたけれど、人相も愛想も悪く、スタッフとの協調性も一切持てないオラオラ営業一本でやってきた俺にはどの街どの店でも馴染めず、最後に流れ着いたのはここ亀有。



店に来てる客と同じで、働いてる俺もゲス!ゲス!ゲス!



今まで色々な街で現実を見てきた俺には、ホストで成り上がろうなんて夢はとっくの昔に消え去った。

ただただ惰性でその日を生きているだけ。

ホストとして生きていければそれだけでいい。



夢も希望もまったく無いのに何だかんだで未だホストにしがみついてる俺が一番ゲス!ゲス!ゲス!




別に夜王ボンバイエに出場して客を増やそうなんて、そんなことこれっぽっちも思っちゃいないよ。

俺みたいな卑屈でひねくれたホストなんざ、仕事で巻き返す事なんて出来やしない。



今まで空手、ボクシング、キック、総合をやってきた。

しかしどこに行っても何をやっても嫌われ者の俺が最後に落ち着いたのは地下格闘技。

中にはいい奴も居たが、ほとんどの奴がゲスなこの環境は、ゲスな俺にはとても居心地がよかった。

そんなゲス共を相手に勝ちまくって、何の価値もないゲスのチャンピオンになったところでたかがしれてる。



夜王ボンバイエに出場するのは、俺以外の全ホストに対する意地だ。

どこに行っても爪弾き者の俺が、ホストの仕事じゃまともじゃ勝負にならない俺が突き通せる唯一の意地だ。

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夜光戦士の詩 ©著者:南月☆Dieち

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