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酔っぱらった私は
立てなくなっていた
気分が悪くて吐きそうで
トイレに行こうとしたとき
席を立った瞬間
床へ倒れてしまった
恥ずかしいとか
そんな事よりも
立てない、気分が悪い
それしか頭になかった
それから数秒後
2人がかりで
近くのBOX席のソファーに
寝かされた
頭はクラクラ
目が回っている
少しするとラストソングと
代表からの新年の挨拶
「今年もホストクラブFを宜しくお願いします!」
私は吐き気を押さえながら
それを聞いていた
他のお客様が店内を出た頃
「はい、起きて」
そう言って無理やり
私の体を起こそうとする
ハヤトだった
『ダメ!吐きそう!』
トイレまではすぐそこ
なのに起きた瞬間
確実に吐きそうだった
「ここで寝られても困る、俺の面子もわかって?なんでこんなに飲んだの?」
その声は冷製で少し
怖いぐらいだった
「救急車呼ぶ?」
『嫌だ!』
それだけは嫌だった
「じゃあ起きて!」
わかってる、でも起きると
吐きそうなのだ
口元を押さえていると
ハヤトが誰かに
「バケツ持ってきて」
と言った
「トイレまで行けないんでしょ?ここで吐いて良いから」
そう優しく言われた
私は大好きな人の前で
そんな失態は嫌だったが
ずっとこうしてる訳にもいかず
私は用意されたバケツに
リバースしてしまった
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夜に憧れ闇に堕ちる ©著者:kokoro
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