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1章:*探偵事務所 bond* (3/13)

ショートカットの黒髪に華奢な体
肌は青白く不健康そうな容姿をした彼女は探偵だ

少年のようだが
生物学的上 女性である


新宿 歌舞伎町


ここにはいろんな人種がいる

肌の色が違うと言いたい訳じゃない

魂の色が違うのだ


十人十色の考えがあるように

十人十色の犯罪も起きる


リンはそれを知っていた

そして裁く手段も

知っていた



【禿鷹の野郎、私を糖尿にする気だな、


まったく誰がやつを雇ったんだ?


まぎれもなく私だが】




禿鷹(ハゲタカ)

雑用件、リンのおもり役


いつも笑っていて薄気味悪い男
身長は190㎝あり、灰色の髪を肩まで伸ばしてる

やっぱり薄気味悪い男だった




さて、見廻りに徹するとしよう



リンは日課になっている歌舞伎の見廻りに出掛けた


彼女のことを歌舞伎の番犬
という奴もいる


番犬と言えばヤクザなイメージだが


リンはヤクザよりタチの悪い番犬として

後ろめたい事がある奴らにすれば
避けて通りたい存在だった


その理由は
おのずとそのうち解ることになるので少々お待ちを



【最近平和平和

別にこんな忠実に毎日 毎日

見廻ることもないんじゃないかねー

本当都知事変わってからやりずらいねー】




(おっ、リンちゃん、今日もやってるねー)




キャッチの看板を持ったおっさんがリンに話しかける




【あらっ、おっちやん

変わったことはないかい?】




(あぁ、なんもねーよ、

しいて言えば、昨日若僧がラリって暴れてなぁ

シメたことくれーかなぁ)



【あらっ、頼もしいその調子で頼むよー

仕事が減って大変結構】


(任しときな!)



【はいよー】



リンが歩けば
歌舞伎町の住民が声をかけてくる

見馴れた光景だ




それだけリンはこの街に

必要な存在だった




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hard Cage ©著者:美斗

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