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12章:拓と、私と (1/12)

12章:拓と、私と



拓は
ふー、
と長い息を吐いた。

それが背中にあたった。




「わかった。
でも一時間はかかるよ」



「いいのっ?」



「じゃあ、終わったら電話するよ」



そういって
肩をぽん、と叩いた。





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あなたへ −なまえのないもの− ©著者:いろは

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