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7章:私の、恋
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7章:私の、恋
ああ、
なんて最高に嫌な日だったんだろう。
部屋について、
ひとりぽつんと思った。
店にはさっき電話した。
新しい携帯で。
最初は「何考えてるの?」と怖いムードで迫られたが、
事情を話すと仕方がないとわかってくれたようで、
明日は頼むね。
と、あっさり許してもらえた。
まあ、罰金は取られるのだろうけど。
しかしとんでもない出費だ。
お給料前に五万五千円、
予想外だ。
まあ、
最新の携帯になったし、
何よりもメモリーが無事生きてのこっていた。
そのことが何よりもの救いだった。
結局あの後、
祐美は一人でヨドバシカメラに行った。
当たり前だ。
あんなだっさい人間と一緒に買いに行くだなんて。
隣で歩くことさえもいやだ。
男は
「どうしてもですか」
「お願いします」
「僕の気が済みません」
と、最後まで一緒に行こうとしたが、
祐美が押し切った。
さぞ怖い顔をしていただろう、私。
今思えば、怒りすぎたかもしれない。
過ぎたことにキレるなんて、
ずいぶん格好悪かったな。
確かに私はかわいそうだったけど、
ただあの人は偶然転んでしまっただけなのに。
こうして後になって怒ったことに後悔して少し落ち込んだりする。
コートのポケットから一枚のメモを取り出した。
「佐田広樹 090―3100ー****」
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