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3章:壊れた道標
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★★★
耕作は山間の農村にある自分の実家を訪れ、老いた父親に土下座していた。
その両脇には奈緒と恵美里が正座している。
応接間の年季が入ったテーブルの上には二つの封筒。
その中には其々200枚の一万円札。
耕作の父親はそれを恵美里の前に、農作業により荒れた手で差し出した。
「これはのう、恵美里の成人式の晴れ着と嫁入り用なんじゃ。働いて働いて働いて、恵美里に返せ」
「親父……すまない……」
耕作は畳に額を擦り付ける。
「儂らの暮らしは大丈夫じゃ。あっちの山でやっておる田んぼがあるじゃろう? あの辺りの農家は皆、田んぼを売ることになったんじゃよ。農協の意向もあってな」
荒れた手が耕作達の背後を指差す。
耕作が頭を上げ背後を振り返ると、縁側の向こうには子供の頃に駆け回った須美高原(すみこうげん)が雄大に広がっている。
春の陽射しを大地いっぱいに浴びて、初夏を向かえる身支度をしているようであった。
「これは、その手付け金の一部じゃ」
★★★
「そうか。とにかく事なきを得て良かったよ」
奈緒は耕作の実家での一部始終を陽介に説明し終えた。
「でもさあ、当たり前だよねー。自分の息子がしでかした失敗なんだからさー。私まで頭を下げたんだよ」
ふて腐れる奈緒は頬を膨らませ、アイスティーをストローで吸い上げる。
「まあまあ、そう言いなさんな。久しぶりに美味しい物を食べに出よう」
陽介はそう奈緒を促すと、たばこを揉み消しソファーから立ち上がる。
「うん! そうだね!」
子供のようにすぐ機嫌を直す奈緒の髪を、陽介はくしゃりと撫でた。
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darkness in the heart ©著者:タルドス
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