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7章:〜抱える思い〜
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7章:〜抱える思い〜
そんなこともあって、私の中でスタッフは恋愛対象にはならないって思ってた。
それに正直、本当の好きって何だろうって思ってた。
毎回お客様と交わされる甘い言葉。
"ゆずは、大好きだよ"
"ゆずはちゃん、僕だけのものになって欲しい"
"ありがとうございます、嬉しいです"
"ゆずはも大好きですよ"
そういってくれるのは本当に嬉しい。私を気に入って毎回来てくれることもありがたい。
ストップウォッチが鳴るまでの間、私は目の前にいる人を彼氏だと思って接している。
どんなにおじさんだったり、はげてたり、太ってたりしても。
ぴったりくっついてイチャイチャ。嬉しそうにキスをして、愛おしそうに口に含む。
これは私がこの仕事をしている上でのスタンス。
どこかの社長ならまだしも、普通の会社員にとって風俗遊びなんて安いものじゃない。
そして快感だけ求めるのではなく、気持ちも癒されたい人がほとんど。
私は可愛いわけじゃないし、とびきりスタイルがいいわけでもない。
だからこそ払ってもらったお金を恋愛として返している。
お金の上に成り立っている恋愛感情。もちろん来てくれるお客様の中には、ここで出会ってなければいいなって思う人もいた。
でも、結局お金と体があっての恋愛。
本当の私のことなんて何も知らないのに。
自然とこの仕事してる間は彼氏なんてできないと思ってた。
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