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7章:絶望 (1/4)

7章:絶望





飼い主さんに話をつけてくると出ていった愁を見送った後




私はあらためて愁が買ってきてくれた服を見た




(可愛い…)




ピンクの小花がたくさん描かれたワンピースだった




(愁…これ…どんな顔をして選んだんだろう…)




自然に笑みがこぼれた




(…可愛い…)


思わずワンピースを抱きしめた


するはずのない愁の…匂いがする気がして顔を埋める




(そうだ…隠さなきゃ…見つかったらきっと…捨てられてしまう…)




私はワンピースをベッドの下に隠した




(いつか…着れるのかな…フッ…きっと…似合わないよ…ね。着たら…飼い主さん…怒るよね…)




隠したベッドを見つめながら




(愁…大丈夫かな)




と考えていると


玄関から言い争う声がした




『…お前に何ができる!!』




愁『……何もできないかもしれない。けど…お前…やってる事おかしいだろ!!』




『あんなセックスしか能が無いモノほっとけばいいだろうが!!俺のモノに何をしようがお前には関係無いだろ!!』




愁『……お前…どうしちゃったんだよ…とにかく…夏はモノじゃない。俺、連れてくから』




ドスッ

ドカッ……ドサッ





私は慌てて部屋を飛び出した





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初恋 ©著者:花園

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