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2章:四つの荷物 (26/26)

ペールボックスには勇二の骨が入っていた。
肉はある程度はトイレに流したり、熱処理を加えてからゴミに出したり出来たが、骨だけはどう処理してよいものかわからなかったからだ。

家庭菜園用の土の中で勇二の骨は静かに眠る。

加根子は勇二の携帯から愛という女にメールを送った。

『彼女にバレたからもう連絡しないでください。俺は彼女のことを愛してるから彼女と結婚します。彼女は今妊娠してるし、お前より美人でセックスもお前なんかとは比べ物にならないくらい上手いです。お前とはただの遊びでした。携帯も解約するから二度と連絡してこないでほしい。』

♪〜

『は?わけわかんないんですけどw
そっちがしつこく迫ってきたくせに何を勘違いしてるんですか?
私別に勇二さんのことそこまで好きじゃなかったけど、お客さんだったから仲良くさせてもらってただけですが?w
ご心配なく、もう二度と連絡しませんので。
彼女さんとお幸せにw』

愛からの返信に加根子は複雑な思いでいた。
お客さん?きっと飲み屋かなんかの女だろう。
こんなにも簡単に終わってしまう関係に私は何をやきもきしていたんだろうか。

勇二はもういない。
私が殺してしまったのだから。

ベランダに置かれた大きな荷物を茫然と見つめていた時だった。

加根子の下腹部で四つ目の荷物が自分の存在を主張するかのように蠢いたのであった。

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醜女 ©著者:小陰唇ふりる

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