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1章:哀しく海月のように
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1章:哀しく海月のように
『哀しく海月のように』
「やってられるか」海岸にきては1人で愚痴をこぼす。
それしか今の僕には、発散する場所がない。
僕の心は海のようにゆたゆた不安定で青く深海の様だ。
ここは海が見える土地で、潮の匂いがする。
都市とは程遠い町で休日になると、何をすればいいのか解らなくなるくらい何もない。
夏になると、観光ビーチで少し騒がしくなる程度だ、ここら辺の人間の趣味を聞くと必ず「釣り」と言う位、海と関わりが深い。
寂しい暇な所だとしか言い表せない
連休初日でする事がなかったので、唯一のデートスポットである水族館に、明日の為に来た。
目的は女の子をデートに誘う下見だ。
ハッキリ言ってそこまで好きでは無い。
周りの連中の様に、恋愛に没頭する事が羨ましい。
だがいつか自分もそうなると、期待をしてはすぐ冷めるの繰り返し。
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哀しく海月のように ©著者:コウ
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