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3章:愛の代償
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俺は毎日のように何十人もの女を相手にキャッチをしていた。
由紀はその中の一人だった。
由紀は綺麗でノリも良かった。
俺は由紀と出会って一時間もしないうちにホテルへ行きsexをした。
そしていつものように付き合った。
俺にとっては彼女が一人増えたに過ぎない。
しかし、俺は由紀といるのが楽しくて仕事が終わると毎日のように一緒にいるようになっていた。
他の女をほったらかしにして……
俺は高校には真面目に行くようになっていた為、もうこの頃には学校にはほとんど行かなくて良かった。
毎日のように由紀といる俺に対して、同じ高校に通う大樹にこう言われた。
「最近みつる。らしくねぇじゃん。
いつも同じ女と一緒にいて。
さては惚れたか?」
みつるというのは俺の本名だ。
俺は
「いつもと一緒。
ちょっと可愛いからいる時間が多いだけ」
と答えたが、俺はこの大樹の「言葉」をきっかけに由紀の事ばかり考えるようになっていた。
俺はそのうち客の誘いすらも断って由紀と一緒にいるようになっていた。
こうなってはホスト失格だ……
俺をずっと支え続けてきてくれたゆかの電話さえもあまり出なくなった。
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失われた10年 ©著者:かんくろう
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