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37章:脱落者
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37章:脱落者
涼也(堀井...どうしたんだ...)
堀井(どうしたんだって!出勤したら目の前で社長が望月ちゃんといちゃついてたんじゃないっすか!!)
優香(今日祝日だから休みだよ?)
堀井(えっ???)
何てついてない男なのだろうか。
何時ものように出勤した彼は何時ものように会社に行き目の前であんな光景を見てしまい本日はお休みですと告げられているのだ。
堀井(望月ちゃん...なんでだよ...)
しゃがみこむ堀井...
涼也は何も言えずただ黙っていた。
それは男として社長として全ての責任が入り交じり俺の女なのだとはっきり伝える事が出来ない立場の人間だと改めて気付かされたからだ。
堀井は大切な従業員だ。
しかし彼女の恋人でもある。こんな時、変に口を出したら大変な事になるだろう。器用で頭のいい ゆうきなら何て答えるのだろうか...
すると優香は堀井の側にしゃがみこみ彼の顔を覗いていた...
優香(へこんでるのぉ?)
堀井(当たり前じゃんか!俺社長にとられたんだよ望月ちゃんのこと!)
優香(違うよ?社長を奪ったのは私。)
堀井(え?...?)
涼也(...?)
優香(堀井さんには小川さんがいるのに何でへこんでるのぉ?)
堀井(別れたんだよ...やっぱり望月ちゃんのこと忘れられなくて...俺...)
優香(どうして?)
堀井(好きなんだよ!望月ちゃんのこと!)
優香(そうかな。本当に好きだったら他の人と付き合わないな。私なら。堀井さんが本当に好きなのは私なのかな?私を好きだと言いながらも付き合った小川さんなんじゃないのかなぁ??)
堀井(え?そうなのかなぁ...)
優香(うん。そうだよ。小川と付き合った時、罪悪感あった?)
堀井(罪悪感?...罪悪感は...ないけど...)
優香(何で?)
優香はまるで小学生を宥めるように優しい声で堀井に話しかけていた。
涼也はただこの先どうなるかもわからず見ている事しか出来ず途中途中ハラハラしながら寿命が縮まる思いをしていた...
堀井(いや...何でって言われても...)
優香(だって私の事好きなのに小川と付き合ったんだよ?罪悪感ないなら本当に好きじゃないんだよきっと?自分で選んだ相手、それは小川さんなんだよきっと。別れたのも私じゃなく他に原因あったんじゃない?私を理由にしただけで本当の理由がそこにあったんじゃないの??)
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