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33章:恐怖
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33章:恐怖
涼也(優香、何か食べたほうがいい。起きれるか?)
1日中ベットの中でウトウトしていた優香は涼也に起こされ目を開けた。
外はすっかり日が暮れていた...
リビングに向かうと彼が作った夕食が用意されていた。
パソコンの周りには書類が散乱している。
1日中ここで仕事をしていたのだろう...
優香(明日は会社行く。)
涼也(お前は暫く休め。仕事のほうは大丈夫だから。)
優香(私はもう平気。大丈夫だから仕事行く。)
困った表情をしている涼也に彼女はぎこちなく笑ってみせた。
あれから何度も警察から連絡が来ていたがそのたびに涼也は別室で要件を済ませると何事も無かったように振る舞っていた。
涼也の作った温かいうどんを食べるとゆっくり湯船に浸かる。
目を閉じるとあの女の叫び声が頭を瞑想する...
涼也(優香?大丈夫か?)
優香(大丈夫。今出るから。)
涼也(いいよ。ゆっくり入ってな?)
バスルームの外からきにかけている涼也はかなり心配しているようだった...
大丈夫。大丈夫。
優香は自分に言い聞かせ頭からお湯をかぶった。
翌日の支度をする。ずっと寝ていた為全くベットに入る気分になれずずっと涼也の仕事をしている姿を眺めていた。
コーヒーを飲みながら煙草を吸い真剣な表情で書類に目を通す。
そのたびに何度も何度も従業員から連絡が入り手順や報告を受ける。
もうとっくに定時は過ぎていた。
涼也と優香がいない分、みな帰れずにいるのだろうか...
優香(ねぇ、私も手伝う。)
涼也(ん?)
メガネをかけたまま振り向く涼也はいかにも仕事人間といった雰囲気を出していた。
優香(何か手伝いたい。)
涼也(大丈夫だよ。ゆっくりしてな?)
優香(そのほうが気が滅入りるよ。)
涼也はため息をつき優香の座るソファーに腰掛けると彼女を優しく抱き締めた。
涼也(わかった。でも無理だけはしなくていい。わかったか?)
優香(うん。)
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