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7章:黄色い仮面 (1/1)

7章:黄色い仮面

意味のない会社に行き、意味のない笑顔をして、意味のない仕事を終えて帰る。

パチリと部屋を明るくすると目が思わず半分閉じてしまいたくなるほどの自分の汚い痕跡。

いくら掃除しても、汚いし、鏡を見るのは最低だ。我慢して、テレビをつけて缶ビールを開けると
「昨日未明飲酒運転による死亡事故〜」
テレビを消してテーブルの上の物を乱暴にはねのける。
セッタに火をつけて、散らかった部屋でもう、時代遅れのMDウォークマンをつける。

ACIDMANのセキトウを永遠にリピートする。虚ろな目で
灰皿の上にティッシュを何枚も置いて火をつけた

ゆらゆら揺れる火をみながら

突き動かされるように携帯を取り、昔の彼女にかけた
「元気?」
「元気だよ、そっちは?」
「元気、満月…綺麗だね。」
「ほんとね、満月綺麗で好き」
そして唐突に切った

ぼそっと「僕が好きなのは、三日月だよ。それに今日は満月じゃない。相変わらず相手に合わせるウソつき」
嫌になった。

全部

笑わせるのもほんとは好きじゃない。決して恵まれていたわけではない
僕は少年から少しも変わっていない


赤いレンガを積まなきゃ


そのまま部屋を飛び出した。MDと、携帯と財布だけを持って

いきつけの居酒屋で音楽を聞きながらひたすら飲み続けた

ビールの泡がコップにひっつくのは、汚れ。自分みたいだと、笑顔をくしゃっと無意味に1人で作った

赤いレンガを積め

家に戻ったら前と同じだ


赤いレンガを積め

思考を変えたらいいのか?


アカイレンガヲツメ

すると、嫌いな刺激臭をさせる香水をつけた色気のある女が隣に座った

「何聞いてるの?おにーさん酔い大丈夫?」

「ACIDMANのセキトウだよ」

「ふーん知らない。EXILEは?なんか笑わせてよ」

僕は、2万を机にすっと置き、ボリュームをあげて店を出た

ビルの屋上にのぼり柵を乗り越えた。死ぬつもりはない

風がびゅう!と前髪を突き上げる。まえのみりになり、この手を離したら死ねる

心の中でそっと手を離した

すると身体が浮き上がるほどの風が僕を突き付ける。
目を開けると


見た事もない。


白だった




赤いレンガをそっと積み上げる

これで幼き罪は全て白へと消えていく。


赤いレンガをそっと積み上げよう
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病んだ心の傷の美しい純白 ©著者:コウ

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