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6章:蓮のタトゥー (1/2)

6章:蓮のタトゥー

シャワーから上がるとボディークリームを選び、薔薇の香りのするそれを丹念に、丹念に身体をケアする。

うっすらと残る身体の私の憎むべき過去を

鏡をとり覗きこむ。そこに自己に対する愛は感じられず、嫌悪感を強く抱く


私は

私が嫌いだ。


左胸に入れた蓮のタトゥー、私への戒めへと入れたが今では唯一の、自己愛の象徴となっている。

蓮のタトゥーを鏡を見ながら優しく何度も何度も触る。

すると夫が起き上がる音が聞こえる

急いで服をきる。朝食を何時ものように作り、はたからみたらなんて幸せなのだろうか?と、言われるに違いない

私は少し疲れた顔で夫の仕事の愚痴を聞きながら朝食をとる

私はなんにも手に入れてはいない。決して
それは、「決して」という程に。


同じ繰り返しの毎日にうんざりだった。何故か焦りだけは少しづつ膨れあがり、今では毎日焦りに脅迫されているかのよう。

蓮をさすり時折疲れた顔から、寂しい顔になる

夫の少し後に仕事にでかける。
マッサージの仕事だ。

「今日も頼むよ」という言葉を1番にかけられて胃が痛くなる。
期待や周りの過大評価が大嫌いだ。

頼むよ。の言葉でもうアウト
私に何も期待しないで…

それでも一生懸命すればするほど、周りは期待を次々に注文するかのように、終わりがない

私をこいつらは殺す気だ。
心が不安定になる度に私は、タトゥーをさする。

周囲の期待が毒になったのはいつからだろうか?
私はなんの為に存在する?
私は私が嫌いで、最早私が何処にいるかもわからない。

日々が苦痛で、それも麻痺してきている。

休憩になり、1人になれるいつもの外の喫煙所で大きく溜息をつく。
ゴチャゴチャ頭の中を永遠嫌な曲をリピートされてるみたいに、被害妄想は続く

携帯でYouTubeで新しいお気に入りを休憩時間が終わるまで探すのが日課だ。

タバコを溜息と一緒に吐き出しながら、ある曲でピタッと指が止まった
「青空の果て」
なんとなくだが、確信的にこれは、「私」だと思った。

リピートを続ける。感覚が少し揺れて麻薬を打たれたかのようになり、蓮のタトゥーを無意識にさする。

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病んだ心の傷の美しい純白 ©著者:コウ

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