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49章:ステーションホテル
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49章:ステーションホテル
歩美の車は市内の中心地を通り過ぎて橋を渡り、新飯塚駅方面に向かった。最初に着いた店は拓也も以前から知っている和食の店だったが、正月休み明け最初の金曜日の夜ということもあって、貸し切りのため入れなかった。一旦話し合うためにそれぞれ車を道路の反対側に移動して側道に停めた後、車から降りた歩美が聞いた。
「どうしよう?近くにもう一軒お店があるんだけど、いつ行っても入れなくて今日も入れるか分からんのよね。行ってみる?」
「俺はどっちでも良いけど、歩美が行きたいんだったら付いていくよ。」
拓也は再び少し投げ遣りな言い方をした。妻子のことが気になっている上に、飯塚は妻の実家のある宮若からそう離れていないこともあり、拓也は何人か会ったことのある妻の親類に会わないか僅かながら不安だったのである。
再び歩美の車に付いていくと、程なくして一軒の町屋敷風の建物が現れた。ガラス戸からはライトアップされた店内が少しだけ見えた。歩美は車を降りて店内に入り、すぐに出てくると拓也に近くの駐車場に車を停めるように伝えた。50メートル程先に麻生飯塚病院の来訪者用の大きな駐車場があり、コインパーキングとして一般客にも開放されていた。駐車場のゲートを潜り、拓也は歩美が車を停めた場所からそう離れていない場所に車を停めると、歩美と寄り添うようにして店まで歩いた。途中、新飯塚ステーションホテルの前を通り掛かり、拓也は仕事でこの地域を行き来していた頃に一度、宿泊したことを思い出した。
「このホテル、昔泊まったことあるよ。」
「そうなん。」
自分から話を振った拓也だったが、ホテルに関して特に印象深い思い出がある訳ではなかった。部屋の窓から線路が見えたこと以外には、プリペイドカードを買ってアダルト番組を観て過ごした記憶ぐらいしかない。当時の拓也にとって飯塚は仕事以外ではまず来ることのない場所であった。そんな場所に今こうしてプライベートで来ていると思うと何とも不思議な気がする。これから行く店も当時は無かったはずである。時が経てば街も人も変わる。そんな当たり前のことを思い出した拓也は、いま一緒に居て、多少なりとも自分に好意を抱いているはずの歩美の心移りを案じた。歩美の心を繋ぎとめておきたいと願いながら、拓也はデートの締めとなる食事に向かった。
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無題 ©著者:阿久津竜二
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