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7章:多面性
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7章:多面性
歩美からのメールをよくよく読み返してみると、拓也に呼ばれたときの店と源氏名を歩美が勘違いしている可能性もあったが、拓也を系列店で接客した別の客と勘違いしている可能性もあることに気づいた。
いずれにせよ歩美は拓也だけを特別な客として見ているわけでないことは明らかだった。
世の中には風俗嬢のことを不幸な生い立ちや、貧しさから仕方なく風俗で生計を立てている可哀想な女性だと同情的に見る人もいれば、風俗嬢は自堕落で、男好きで、嘘つきで、どうしようもないビッチだと罵る人もいる。拓也にとっては、そのどちらも風俗嬢の一面しか捉えていないように思えた。拓也はこう考える。親が離婚していたり、貧しい家庭に育った子供は、そうでない子供よりも風俗嬢になる確率が高いのだろうか。統計をとったわけではないが、仮にとることができれば結果はおそらく高いであろう。日本の左翼は、概ねこのような仮説を論拠に、社会的弱者の救済を訴えてきたはずだ。しかし銀行員として色々な立場の顧客と接してきた拓也には、社会的弱者イコール救済すべき善良な人間という等式が成り立たないことは身に沁みるように分かっていた。博多支店時代、融資を断られた腹いせに、取引先の零細企業の社長が拓也に通帳を盗まれたなどと言い出した時には人間不信になったものだ。
そんな拓也は、風俗嬢に限らず、およそ人というものを多面的に理解することに長けていた。拓也にとって、歩美という女は、その身の上に同情して尚更愛おしく感じさせるような女であると同時に、その自堕落さゆえに風俗を止められず、男を嫉妬させ、時に傷つける可能性を持った女であった。
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