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10章:それが貴方のいい所 (1/18)

10章:それが貴方のいい所

ピリピリ、ピリピリ。

『はい。』

『俺。』

『今何月?』



『11月だろ。』

『正解。』

??

『どした?なんかあった?』

『なんか、言うことないの?』

『…。元気かな?』

『もういいよ(笑)で、どーしたの?』

『ん、別に。ただなんとなく…。』

『ふーん。で、どーなのそっちは?』

『まっ普通だな。』

『そ。お兄ちゃんは?』
『おう。あいつも元気。そっちは?』

『あーいかわらず。』

『就職は?』

『それよりもまずは大学卒業できるかなんだよ。』

『はっもう11月なのになに言っちゃってんの?』

『なんとかなるでしょ(笑)?』

『そーなんだ。まっまたかけるわい。』

『あっ今度いつ帰ってくるの?』

『あー。来月名古屋来て。3人で祝おうぜ。』

『うん…。

『またメルするよ…。』
『うん…。』

『じゃあな。』

『うん…。』

俺と柚は12月産まれ。これ迄ずっと3人で誕生日を祝って来た…。

もう何年目だ…。

とにかく俺はやっぱり柚の声を聞くだけで心が穏やかになる…。

けど、その感情が今となってはどんな種類のものか自分でもわからなかった…。

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体温の意味 ©著者:ベジータ

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