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5章:温かい食事
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昭夫は賞味期限が二日過ぎたパンを床に放り投げて出て行った。
ゲップをする度に小便の味と臭いが甦ってきて、利奈は食欲どころの騒ぎではなかった。
何度目かのゲップをした時、それまで我慢していた吐き気が一気に喉の奥まで込み上げてきて、利奈は堪らず床に吐いてしまった。
帰りたい…
なんで?なんでこんな目に遭わんないかんの?
悔しくて悲しくて腹立たしくて涙が止まらなかった。
どうやったら逃げ出せるんだろう?
どう見ても扉が1つと窓が1つ…
扉にはきっと鍵がしてある。
そうするとあの窓しかない。
だけどあの窓には布が打ち付けてある。
ダメだ…
怖い…見つかったら殺される…
死にたくない!
絶対生きて帰るんや!
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豚の穴 ©著者:小陰唇ふりる
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