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7章:第二話:【ワタシガ棄テタ男】 (9/9)

ーー怒鳴りつけられた彼女は呆然として俺を見た。


俺の中の“有り得ない自分”を引き出さないでくれ。考えて考えて、お前と相対したでは無いか。


俺の考えは常に正しく、俺の構築した物語は常に間違いが無いのだから。


ーー止まらない。怒りが抑えられぬ。


俺はギターを一つ取り、床に叩きつけた。



『ガン!!』



弦は切れ、鈍い音と共に粉々に壊れるギター。破片が飛び散り、彼女の頬をかする。震えながら「ごめんなさい」と繰り返している。



ーー嫌なのだ。こんな自分が嫌なのだ。解っている。こんな自分だと解っている。俺は自己に怒っている。



けれどーー止められない。だから、だからこそ。


頭で考えてから動いてるんだ。





ーーその週末。仕事から帰ると、彼女は荷物ごと消えていた。



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【荊棘】(おどろ)外伝・二題 ©著者:七斗

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