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17章:地獄 (1/19)

17章:地獄

サーーーッ…

「ときこ」

雨…。

「すぅ……すぅ…」

「ときこ、起きるんだ」

「ん…」

雨の音が…聞こえる…。

「おはよう」

「ん…おはようございます…」

四日目の朝が来た…。
窓の外から雨音が洩れる…憂鬱な朝が…。

「今日から私の事はご主人様と呼ぶんだ」

「…ごしゅじんさま…?」

今日は…水曜日…。
嫌いなたいくがある日だ…。

「そうだ。今日も一日、私の奴隷としてしっかりと教育を施してやるからな」

雨だから校庭じゃなくってたいく館…。

「わん…」

みんなの上履きがキュッキュと床に響く音…。

「今日は天候が思わしくないが、
まぁ私達には関係無いな。
さぁ、歯を磨いてメシだメシ!
あーたーらしーいーあーさがーきーたー♪」

運動音痴でついてけない私…。
いつもいつも…見学させて貰える理由を考えてばかりの…ずるい私…。

「わん…」

でも…学校へは行かなくていいんだ…。

「来い。よぉーいしょぉー」

いつもみたいにみじめな思いなんて…
しなくてもいいんだ…。

カチャリ

だって…私はごしゅじんさまのどれいなんだもん…。

バタンッ




自分の体を見ると…全身の肌に昨夜縛られた跡がくっきりと残ってる…。

いつも通りって言うのはやだけど…
今日も昨日おとといと同じ様に
歯を磨いて、顔を洗って、
朝ご飯を貰って…
ポンキッキを見せて貰って…それから…
また朝から字の猛特訓が始まった…。
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刻子 ©著者:池沼

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