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9章:餌
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シャァァァ…
おじさんはシャワーでおしっこまみれの体を綺麗にすすいで、フカフカのバスタオルで拭いてくれた。
昨日引きずり回されて出来た擦り傷はかさぶたになってるからあまり滲みることはなかった。
「よし。地下室の机の下におまるがあるから行ってこい。私はお前が漏らした跡の床を掃除してダイニングを片付ける」
ペチッ
「わん…」
お尻をペチンと叩かれると、私はゴロゴロと鳴り続ける苦しいお腹をさすりながら、急いでヨタヨタと地下室へ移った。
カチャリ
つま先立ちで背伸びしてドアを開けると、中に入って机の下を覗き込んでみる。
「あった…!」
おじさんの言った通り、机の下には今まで誘拐されてきた子供達が使ってたらしいアヒルのおまるがあったから、すぐに引っ張り出す。
「うぷっ…!?…おぷっ…っ…!」
そこでさっき胃の中に無理矢理詰め込んだ物が激しくこみ上げてきた。
「うぶっ!おぶぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
びちびちびちびちっ
私は咄嗟に口を手で抑えて、飲み込もうとしたけど…吐き気を我慢出来ずに空っぽのおまるの中にいっぱい戻してしまった…。
「ほぇっ…!ほえぇっ…!おぶぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
びちびちびちびちっ
「はぁーっ…はぁーっ…はぁーっ…はぁーっ…ごくっ…」
内臓がびくついて痛い…!
またすっぱい臭いが充満してきた…!
どうしよう…さっきおじさんにもう吐くなって言われたばかりなのに…!
どうしよう…!
ゴロゴロ…
あぁ…お腹も痛い…!
せっかくトイレをさせてもらえるんだからとにかく出さないと…。
私はよだれが糸をひく口元を手で拭うと、おまるの便座を跨いでしゃがんだ。
ニチ…ニチニチニチニチ…ポチョ
チョロチョロチョロ…
ゲロがいっぱい溜まったおまるの中にうんことおしっこも溜まっていく…。
今おじさんは上の後片付けしてる所だろうけど…すぐに下りてくるだろな…。
どうしよう…せっかく頑張って全部食べたのに吐いちゃった…。
今度こそ殺されちゃうかな…。
次はおまるの中身を全部食べろって言われたらどうしよう…。
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刻子 ©著者:池沼
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