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9章:餌
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おじさんは、手に昨日ビデオを撮影する時に使ってたスケッチブックとクレヨンを持ってきて言った。
「ときこ。今教えてやった事を忘れない内に描いて覚えるんだ。
これにクレヨンを使っておまんこの絵を描いて、各部位の名称を分かりやすく記録していけ。
私はそろそろ昼飯の支度を始めるから、作ってる間に仕上げるんだ」
そう言いながらテーブルにスケッチを広げて、私をもう一度椅子に座らせると、おじさんは床に転がりっぱなしだったゆいちゃんの生首の髪をむんずとわしづかみ、冷蔵庫を開けてそれをしまう。
そしてお昼ご飯の準備を始めた。
あれ…?そういえば私…戻ってる…?
身代わりになってくれてたもう一人の私はいつの間にか居なくなって…元の私に戻ってる…。
おまんこが少しヌメヌメして熱くなってる感じがする…。
やっぱり、さっきまでおじさんにいたずらされてたのは私自身だったのかな…。
この不思議な感じは一体なんなんだろう…。
「ほぉーらときこ。見ろ」
いきなりキッチンの方からおじさんに話しかけられた。
そっちを見ると…
「!!」
「これが昨夜言っていたゆいの子宮と卵巣だ。
今から調理して喰わせてやるからなぁ〜?」
両手で持ち上げられたその内臓のようなお肉は、生の状態で軽く水洗いされてるのかテカテカしていて…大きな鳥肝みたいだった…。
小さな玉みたいな青紫色の丸い部分がブラブラとぶら下がってる…。
あれが…子宮と卵巣…気持ち悪い…!
タァンッ!
びくっ…
おじさんは大きな包丁をシャキンと取り出すと…まな板の上のそれに勢い良く叩きつけた。
叩き切られたそのお肉の袋の中から…
「おー出た出た。おぎゃあおぎゃあ。
産まれたぞー、ときこ。私とゆいの赤ん坊だ。
まだ三ヶ月くらいの胎児だがな〜」
「…ごくっ…」
血がべっとりと付いたおじさんの手に持ち上げられた、だらりと垂れ下がる薄い赤紫色の物を見て、私は思わず唾を飲み込み、目を見張った…。
あれが…赤ちゃん…!?
ゆいちゃんのお腹の中におじさんの赤ちゃんが居たっていうこと…!?
ひ…ひどい…!かわいそう…!
なんてことを…!
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刻子 ©著者:池沼
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