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5章:DVD鑑賞 (2/11)

DVDのケースには『あさみ 12歳』と書かれたラベルが貼ってある。

おじさんがリモコンのスイッチを押すと、テレビ画面に突然女の子が映し出された。

「………」

その女の子は今の私と同じように全身裸の姿で首輪だけを付けて画面の中からこっちを見てる。

顔は泣き止んだ後みたいに目が腫れて、
視線を泳がせながら不自然な笑顔を作って怯えてるみたいだ…。

『お父さんお母さん…ごめんなさい…。
私はある優しくて素敵なおじさんのペットになってしまったので、もう二度と家には帰れません…』

画面の中の女の子は微かに目線を上へチラチラ向けながらさっきの私みたいにきをつけの姿勢でお父さんとお母さんへの別れの言葉を話し始めた…。

その映像を見せながらおじさんは私の肩を抱き寄せて耳元でボソボソ話し掛けてくる。

「この娘は昔私が捕まえてきた1号でな、あさみっていうんだ。
何年前だったかな?当時は12歳だったがなかなか従順で可愛らしい娘に育った。上手く編集出来てるだろ?
ビデオレターはパソコンでちょちょいのちょいだ」



私は



ショックのあまり



硬直して声が出なかった。



そして



画面から目が放せずに居た…。



『○○小学校6年3組のみなさん、さよなら…私はとても幸せです…』


「ときこ、他にもコレクションがあるんだ。
沢山見せてやるぞ。次はこいつなんかいいな」

おじさんはさっさと今のDVDを機械から取り出し、違うのを再生する。

するとまた別の女の子が裸の首輪姿で
きをつけをしたままお父さんとお母さんへの別れのメッセージを語る映像が出てきた…。

私はそれを血の気が引きながら見つめる…。
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刻子 ©著者:池沼

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