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7章:異変 (5/6)

12月になってからあんなに色鮮やかに輝いていたクリスマスの飾りは、あっという間に片付けられていて
少し寂しくなった街中は、年越しにむけて慌ただしい時間が流れている。


それでも夜になれば派手なネオンがキラキラと光り、道路を走る車のライトは、すべてのものを反射させて暗闇を明るく映した。



ヒナは一人、スーパーの外にあるベンチに座り、買い物袋をさげた人たちをボンヤリと見ていた。




さっきの出来事を思い返すと、胸の奥を握り潰される様な痛みに襲われた。


あの時の恭の瞳には、愛なんか感じなかった。

冷たくて、まるで知らない人みたいだった。


恭は、私の事が嫌いになったのかもしれない。
だから、些細な事でも怒り、平気で酷い事を言えるのかもしれない。



いや、違う…。


覚醒剤の切れ目だから、異常に苛々してしまうだけで、恭のせいじゃないのかもしれない。





閉店時間になりスーパーの看板が消えると
小さな街灯がうっすらとヒナを照らした。

どんなに寒くても、ヒナは平気だった。
そんな事、何ともなかった。


白い息を追って顔をあげると、たくさんの星が光っていた。

真っ黒な空に、まるでラメみたいにちりばめられた星は、ずっと変わらずに光っていた。

いつの日か、初めて恭に会ったあの日から
ずっと変わらずに光っていた…。
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透明な世界 ©著者:品川

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