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1章:出会い (3/4)

あの日から、恭はヒナに度々連絡をし、ヒナは携帯電話が宝物になった。 


白いプリウスのハンドルを握り、ヒナは恭の元へ向かう。

赤信号もトロい車も、胸のトキメキにはかなわなかった。

信号の色や、テイルランプの光さえ、キラキラと輝き美しく見えた。


ミラーの下では、恭にプレゼントされたブランドの芳香剤が揺れる。
スパイシーで、官能的な香。



街中の駅近い場所にある、決して新しくないアパートの一室で、二人は待ち合わせをした。

その部屋は恭の舎弟の部屋だが、舎弟は刑務所にいるため、今は空き部屋でたまに売春婦が仕事をする時に利用するだけだった。


フスマで仕切られた2つの部屋。
一部屋はベッドルーム。
もう一部屋にはソファーとテレビがある。

床には未使用のコンドームが散乱し、ガラスのテーブルの下には、注射器が転がっていた。


大きな窓の青いカーテンが夜風で揺れるたびに、売春婦たちのいろいろな香水の残り香が漂った。

ヒナは緊張しながら恭を待った。

駐車場から車の音がするたび、青いカーテンの隙間から外を覗き見た。

恭の黒いマジェスタだとわかると、急いで下に降りた。

真っ黒なスモークが貼ってある助手席のドアを開けると、真っ黒な髪の恭が微笑んだ。

高そうなスーツの時もあれば、ラフなスウェットの時もあった。

ただ毎回グッチのエンヴィーが香り、その香りにヒナは胸踊らせた。



恭とヒナは、いろいろな場所へでかけた。

田舎の居酒屋
オシャレな飲み屋
豪華なレストラン
高級なショットバー
ケツモチのホストクラブ

二人一緒なら、言葉なんかなくてもとても楽しかった。

ヒナは恭の強い肩に見惚れ、
恭はヒナの浮き出る鎖骨に見惚れた。



ヒナは、生まれて始めて、自分は女なんだと考えた。
そして、恭は男なんだと。


恭に近づきたい………

そう想い恭を見つめれば、ヒナの長い髪は妖艶に艶めく。

そんなヒナの視線に
恭が気付かない訳なんてない…


アパートの裏には草むらがあり、
そこからは、たえず虫の音が聞こえた…


夜中になれば少し肌寒い。
夏の終わりが近づく季節、恭とヒナは、車の中でキスをした。
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透明な世界 ©著者:品川

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