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9章:地元 (1/3)

9章:地元


地元に帰り、
子供と約束をした。

「ママはもうどこへも行かないからね」と。


サロンオープンの準備と平行して

ディズニーランドに行ったり、
グアムに行ったり、

たくさん二人の時間を埋めた。


しかし、大勢で何処へ行っても
私の心も子供の心も埋まらない。


パパ…


幼いこの子の為
私自身の為
もう一度3人の生活を取り戻そう。


ゆう君とはまだ別々に暮らしてはいたが
たまに会うようになっていた。


いつかまた3人で暮らそう
そんな約束もしていた。



そして
店は無事オープンした。


前田社長が言う通り、

この頃まつげエクステ専門店は
東京にも数件しかなくて、

この街にも一件もなかった。


不安はあったが
オープン月、来客数は80名を超えた。

宣伝はタウン一冊。


この勢いに
すぐにスタッフを入れた。




そんな頃事件は起こった。



忘れもしない
5月5日の事だ。

パパと子供が約束をしていた。

ガンダムと野球を見に行くとかいって

前の日からワクワクしている子供は
なかなか寝付けないようだった。


しかし当日、
約束の時間を過ぎても
ゆう君は現れなかった。

何度電話しても携帯も繋がらない。


「パパ…また来ないのかなぁ…」

何度も何度も表に出てパパを待つ子供。


約束を破るのは初めてではない。

だから昨日も、おとといも
私は電話で確認を取っていた。


お昼には絶対行くよ

っと言っていたのに…


今日はこどもの日だよ…


結局その日ゆう君が
現れる事も電話がくることもなかった。


いつものように数日後に現れ、
言い訳はしていたが、

もう手遅れ。

今までされたどんな事より
許せなかった。


私名義のゆう君が持つ携帯を止めた。


結婚したら一生。
離婚するくらいなら結婚しなければいいのに。
片親では子供が可哀想。


夢見ていた頃の結婚の理想像が
全てなくなった決定的出来事だった。

こんな結婚なら続ける意味はない…


『パパおりこうになって
 またお家に来れるようになるからね』

なんて子供に行ってたが、
もう私の心には響かなかった。


迷いがなかったと言えば嘘になるが、
それから程なくして



6年間の婚姻生活にピリオドを打った。


さよならゆう君。


とはいえ子供の父親には違いない。



今、私は逢うことはないが

Lineで
ニンジンやクローバーがくる関係だ。












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