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4章:変化 (1/7)

4章:変化


成功者がいる
有名人がいる
何者かわからない人達がたくさんいる。


人の事なんか気にしない
噂なんかすぐに吹き飛ぶ

この銀座という街に
どんどんハマっていく。



「ベガスで○千万勝負した…」

「ハワイの別荘が…」

「週末はクルーザーで…」

話のスケールが違う。


一流の客と一流の接待


知らない世界はたくさんある。

私の成功なんてちっぽけだ…


もっともっと色々な事を学びたい。
知らない世界を見てみたい…


そして私ももっと大きな成功を掴みたい。



この店にやっと慣れてきた頃

この店のオーナーから話があった。


40代後半のやり手と有名な前田社長は、

地元の九州とこの銀座に何件か店を持つ。

その他にも、

絵画を扱うギャラリー
エステサロン
風俗店なんかも
幅広く経営してた。



それだけではない


ロンドンとニューヨークでも
クラブをやっていた。


「果林、ニューヨークに転勤しないか」


その“転勤”って言葉に笑ってしまう。


話によるとウォール街でやってる
少し高級なクラブで女の子が足りない。

女の子は留学生だったり
日本の系列店から行きたい人を“転勤”させたり。

しかし、
あまり売り上げを上げてるキャストだと
抜くことは出来ないので
週1働く私くらいがちょうど良かったのだと思う。


客はウォール街で働く日本人だと言う。

スタッフも全員日本人。
もちろん接客は日本語。





昼間は英語学校でも行けばいいと。



実はこの頃、

生きたまま体の一部がもぎ取れてたかのような
大失恋をしていた。


やつれた私を見て
前田社長は声を掛けてくれたのか…






心が揺れる…



とは言え


私だって2店舗のオーナーだ…


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ハダカの果林。 ©著者:果林

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