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11章:視聴覚室
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11章:視聴覚室
キーンコーン・・・
チャイムが鳴った。
次は、3年A組の保健の授業がある。
明美は、保健室を出た。
松山先生は、
「ごめんなさい。後からすぐ行くわ。」
と言った。
明美が先に視聴覚室へ着いたとき、まだ視聴覚室に誰も来ていなかったのか、真っ暗だった。
明美は電気をつけて、プロジェクターとスクリーンを用意した。
その時、金村先生がようやく来た。
「ごめん。なんか授業でみようと思ってたビデオがなくてさ。」
がっかりしたように、金村先生は言った。
「あ、なんかほかの体育の先生が使ってたから、金村先生に渡してってさっきこれ受け取ったけど。」
梶原は、視聴覚室に入るなり持ってたビデオを金村先生に投げながら言った。
金村先生が、そっちの方を見ていなかったら、間違いなく危険だった。
金村先生は、そのビデオをうまくキャッチしながら、
「危ないだろ!君・・名前は!?」
と、声をあげた。
「梶原」
それだけ言うと、梶原は一番後ろの席に座った。
すると、A組の生徒たちがぞろぞろと入ってきた。
そして、後ろから松山先生も入ってきた。
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