9章:ストレス【美咲】 (3/5)

私と海里は最低な両親のもと、寄り添いながら生きてきた


でも、私は18の時に父親に金欲しさに、父親の友人に売られそうになり家を飛び出した


それから夜の世界に飛び込んで稼ぎも安定した頃、残してきた海里の事が気になって１回だけ実家に連絡した


そこで、私がいない間に海里に起こった事を聞いて、すぐに海里を引き取りに行った


久しぶりに会った海里は酷く痩せていて、私を見るなり大声で泣く


私も泣きそうになるのを堪えながら海里を抱き締めて、折れそうな腕を見ながら、一生守って行こうと心に誓った


その時に両親とは縁を切った


だから、私の肉親は海里だけ


初めは用意していた部屋から出て来なかった海里


だから、部屋の前に食事だけ置いて、ドア越しに声をかけ続ける


毎日私は仕事に精を出した


半年くらいしたら、部屋の外に出てきて、リビングでテレビを観ていた私に話しかけてくれたんだ


私は泣きながら海里に抱きついた


それからは、毎日一緒だった


…なのに海里、どうしちゃったの？