俺は順調にあゆみと交際を続けた。

一応周りに対するものがあったので、内緒で。

これはこれで好都合だった。

そんな数ヶ月。

『藤沢！異動だぞ！』

え？俺なんかしたか？

と思ったが、なんと出世しての栄転だった。

キッチン主任となって高田馬場へ。

しかし複雑。

あゆみとは離れてしまう。

送別会は盛大だった。

辞めた連中まで来てくれて昼間で飲み明かした。

そんな中非常階段で、あゆみじゃない女を抱いていたのはここだけの話。

そして異動。

異動して三週間。

信用できなかったらしく、不安な毎日を過ごすあゆみは耐えられなくなり別れを告げて来た。

俺は素直に受け止めた。

なぜか。

高田馬場に狙いを付けた年上のお姉さんが居たからだ。