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15章:Sとの出会い (1/21)

15章:Sとの出会い

大学一年生の春、僕は生まれて初めて自らの意思で心霊スポットに赴くことになった。大学主催の新入生歓迎会で、オカルティストのKと知り合ったのがきっかけだ。

歓迎会があったその週の土曜日、深夜十時。僕は待ち合わせ場所の大学正門前で、Kと落ち合った。Kの話によると、目的の廃病院は、街を北西に向かい、その先の山を少しばかり上った場所にあるらしい。

もちろん歩いては行けない。当時の僕は原付バイクの免許すら持ってなかったし、そもそもこの歳で自転車すらまともに乗れない程の、『車輪オンチ』 だったのだけど、まあ、それはいいとしてだ。廃病院までは、Kの友人のSという人が車を出してくれるらしい。

Sは、僕と同い年で同じ学科だとKが教えてくれた。僕はSと面識が無い。先日の歓迎会にも来ていなかった様だし、まともに会うのはその時が初めてだった。僕はKに、Sはどういう人かと尋ねてみた。するとKは、「うーん、まー、そーだなー……」 と一つ間を置いてから、

「理屈好きで説教好きで頑固で皮肉屋でリアリスト」

そして可笑しそうに、うはは、と笑った。僕は何を言えるでも無く、「ふーん……」 とだけ述べておいた。とりあえず僕の中でのSのイメージが、一昔前の特撮アニメで出てきた白髪で眼鏡のマッドサイエンティストで固まったことだけは確かだった。

「KはS君と、前々から知り合いなん?」

「おう、小坊のころからだから、もう腐れ縁だな」

そう言ってKはまた、うはは、と笑う。
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3人組シリーズ ©著者:hare

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