1章:狂宴 (16/17)

「ここは見世物小屋だよ。数々の異形が集まっている。元から異形な者や、君のように改造されてしまう者。皆理由があってここに居るんだ。脱走しようとしても無理。酷い目に合うよ。あと、聞いているかな？君は蛇女として売り出される。」

「何を、されるの？私は何をすれば良いの？」

「この世界にはね、お金が無くて死に物狂いで働いている人間がいる。そして有り余った金と時間の使い道に困っている人間がいる。僕達の相手は後者です。普通に生活していたら絶対に見られない狂気を彼等に味わわせてあげるんです。」

少年は話を続ける。

「君は蛇にされる。その舌は二つに割かれステージに上がり、客を楽しませる為の芸を何か仕込まれると思う。それが何かは分からない…ごめんなさい。」

「そっか…痛そうだね、でも３日間考えたの。ママは私が要らないから売った。助けは来ない。だったらここで生きてここで死ぬ。こんな見た目になっちゃったし。」

「それに、あなたみたいに話し相手も居るし、何とかなりそう…」