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8章:覚悟 (7/8)

6:00 PM

聖「うーん………ムニャムニャ…
ぉ〜し…いまだ〜…なぐら〜逃げるぞ〜…
ムニャムニャ…………………ん?…(陸奥!!)」

聖は細く目を開けると、隣のベッドが
空になっている事に気付き、
起きて陸奥の寝室から飛び出しては
地下の寝室に走った。

(ガチャ)

聖(鍵が掛かってやがる…!?)

(ドンドンドンドンッ!!)

聖「奈倉ぁ!奈倉っ!!居るか!?大丈夫かっ!?」

亜「小笠原君!?どうしたの!?」

聖「中に陸奥居るのか!?
鍵掛かってんぞコレ…!」

亜「陸奥さんは居ないよ!
アタシだけ!なんで!?」

陸「なーにしてんの…」

1人で勝手に焦る聖が階段の方へ
振り向くと、フリル付きエプロン姿の陸奥が
菜箸を片手に怪訝そうな顔で見ていた。

聖「おま…何処行ってやがった!?」

陸「何処って、キッチンですが何か。
そこ、閉まってるよ?鍵は…
(チャリッ)ホラ、僕が持ってる」

聖「僕が持ってるじゃねーよ!
何奈倉閉じ込めてんだよ!何してやがった!?」

陸「は?監禁してんだから
閉じ込めんのが当たり前じゃん。
何言ってんの。晩メシ作ってただけさ」

聖「………。」

アッケラカンと答える陸奥に聖は目が点になり、
緊迫感の欠片も無い態度に思わず閉口した。

陸「腹が減っては……何だっけかな」

(カチャ)

そして陸奥は鼻歌まじりに
ドアの鍵を解錠する。

陸「亜美ちゃんオッハー。メシ出来てるよ。
今日はダイニングまで来てくれるかな。
小笠原君もおいで」

聖(…なんだこいつぁー…)



6:05 PM

三人はダイニングテーブルを囲み、各々席に着く。
レバニラ炒め、鯖の味噌煮、鶏の唐揚げ、
おくらと山芋のサラダをテーブルの中央に迎え、
各々の手元には茶碗に盛られた
炊きたてのごはんにワカメのみそ汁、
むぎちゃが置かれていた。

亜美にとってその光景は、
両親と共に食卓を取り囲む
我が家の団欒を連想させるのには
過十分と言える演出だった。

陸「いただきマンモス」

亜「…戴きます…」

聖「………。」

陸「小笠原君、食べないの?」

聖「テメェの施しは受けねぇ」

陸「ふーん。パクッ…モグモグ」

亜「なんでそんな事言うの!?」

聖「敵の塩にすがる程
落ちぶれちゃねーんだよ」

陸「はい喧嘩しなーいの」

亜「…サイテー…」

聖「………。」

亜「でも、なんか…変な感じ」

陸「なんぜ?」

亜「アタシんちの食事風景も料理も、
こんな雰囲気ですから…」

陸「最後の晩餐だからね」

亜「…そうですね」

聖「………。」
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アミクエ ©著者:密

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