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4章:#.4
日曜日の昼下がり、控えめでフェミニンな
秋物のコーデを纏う亜美は、
聖との待ち合わせで駅前にて待ちぼうけ。
亜(遅いなー…一時間も遅れておきながら
連絡無しだなんて…ほんっとサイテー!
…まぁ、いつもの事だけど…)
(ブロロロロ…)
募る苛立ちに、つま先でトントンと
地を叩く亜美が痺れを切らして
ケータイを取り出すと、タクシー乗り場のロータリーに
サスペンダーの青年が颯爽と単車で停まった。
(ツカツカツカ…)
亜(…?)
その青年は単車から降りて近付いて来ると、
亜美の目の前でメットを脱いだ。
亜「聖!?」
聖「よぉ、待たせたな」
亜「なんで…どうしたの!?そのバイク…
また無免許でお兄さんのを勝手に!?」
聖「バッカちげぇーよ。夏休みの間に
メンキョ取ったからよぉ、
兄貴に頼んで借りてんだ。
まぁケツ、乗れや。ホレッ…(ポイッ彡)」
聖は、片手に持っていたもう一つのメットを
軽く亜美の手元に放り込むと、
顎でぶっきらぼうに単車の
リアシートを指し示した。
亜「えっ…?あっ…の、乗れって…
アタシ、後ろに乗るの!?」
亜美は唐突なヘルメットの
パスを受け止め損ねつつ、
お手玉状態で慌てふためく。
聖「は?その為に借りて来たんだろーが。
サッサと乗らねーか」
聖は言いながら先に跨がり、
我が物顔でエンジンを空ぶかしした。
(ブォンブォン!ブォン!ブロロロロ…)
亜「そ、そんな急に…バイクの後ろなんて…
初めてだし…怖いよ…
駅で待ち合わせって言うから、
アタシてっきり電車で一緒に行くもんだと…」
聖「…何ビビッてんだオメー…
しっかと掴まってりゃ問題ねぇべ?」
亜「で…でも、こんなヘルメットなんて被ったら
髪がぺったんこになっちゃうよ…
せっかくセットして来たのに…
」
聖「だぁーっ
ウダウダ言ってねぇで
乗れっつーの!
そんなモン、
また脱いだ後整えりゃいいだろがっ
」
亜。・゚゚(つ〓`)゚゚・。ふぇぇぇんっ…
(ヒシッ!!)
亜美は急かされるがままヘルメットを装着し、
顎紐を止め、泣く泣くリアシートに跨がると
万が一にも振り落とされてなるものかと
聖の腰に手を回して、全身を
密着させる様にしっかりしがみ付いた。
聖「ハッハー、残念!ぺったんこなのは、
髪じゃなくて乳らしいなぁオィ!?」
亜「Cカップあるもんっ
(ボコッ!!)」
亜美は聖の失言に、
手加減無しで背中を殴りつけた。
聖「ってーな
行くぞオラッ」
亜「ゆ…ゆっくり発進してね…!?ゆっくり…」
(ブォーーーーンッ!!)
亜Σ(Ⅲ゚〓゚)キャーッ!!
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