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2章:#.2
2011年9月20日 早朝
(チュン……チュンチュン……)
(ジリリリリリリッ!!!!)
(ビクッ…!)
(ガッ!!)
雀のさえずりが爽やかに冴え渡る朝。
目覚まし時計のベルがけたたましく
鳴り響くと、亜美は一瞬夢と現実の狭間を
戸惑い、我に返ると共にアラームに襲いかかる。
亜「………起きなきゃ…」
ムクリと起き上がり、ゾンビの様な
足取りで洗面所に向かうと、亜美は
寝癖のはねとんだ髪を揺らしながら
朦朧と洗顔と歯磨きを遂行する。
一口二口の朝食を粗末に済ませると
部屋に戻り、制服に着替え、
メイクを整えようとコスメポーチの中身をデスクへ
乱雑にひっくり返し、手鏡を覗き込んだ。
亜(うわ…!顔がむくんでる…!
瞼もちょっと腫れてるし…
うっすら隈まで浮かんでるし…。
やっぱ夜更かしするもんじゃないなぁ…
)
(パタパタ…パタパタ…)
亜(ね…眠いし化粧乗りも最悪…
もぅヤダァ…。学校休みたいなぁ…。
時間無いし、今日はファンデと
アイラインだけでいいや…)
亜美はテキパキと支度を整えると、
ふとくろの事が気になり、
テレビとゲーム機を手早く立ち上げた。
(カチッ)
相変わらずのタイトル画面から即
"再会"をスタートさせる。
画面が切り替わると、くろは壁際で
子供の様に背を丸め、
スヤスヤと寝息を立てていた。
亜(…クスッ。まだ寝てるか…。
カワイイ寝顔だなぁ…)
亜美は、コントローラを手に取った。
[ くろ…ゆっくりおやすみ ]
[ がっこうにいってきまーす… ]
[ うぅ…ん…… ]
亜(ヤバ、起こしちゃったかな…?)
[ ムニャムニャ…あみ… ]
くろは、寝返りを打って寝言を呟いた。
亜「ホッ…
」
(プツッ)
母「亜美ーっ!そろそろ出なきゃ
遅刻するわよーっ!?」
亜美がスイッチを切ると、
一階から母の激が飛ぶ。
亜「い…今行くよぉー!
」
亜美は慌てて鞄を掴み取ると家を飛び出し、
全速力で自転車を漕いで
通学路の堤防をブッ飛ばした。
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