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14章:シャブの魔力
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翌日の朝いつもの時間に目覚ましアラームが鳴る。
目は覚めたがこの日は起きようとしない。
起きて仕事へ行こうという気が起こらない。
そのまま又寝てしまう。
就業開始時刻の八時を過ぎた頃会社から電話があった。
その電話で目を覚ましたのだが、体調が悪いと言ってこの日は休んでしまった。
別に体調など悪くない。
仕事に行くのが嫌になり嘘を言っただけだった。
ようはサボりってやつだ。
菊水がこの職場でずる休みをしたのは今日が初めてだった。
この日は金曜日だ。
今日休めばこの会社は土日は休日なので三連休という事になる。
かといって何か予定が有るわけででもなく、菊水はひたすら寝ていた。
昼過ぎにやっと起きた。
起きても何もする事がない。
何かをやろうと思い浮かばない。
海岸へ行って日焼けしようという思いも失っていた。
菊水は何をするわけでもなく一人で部屋の中をゴロゴロ寝そべっていた。
東京へ戻りたいという気持ちが漠然とある。
でも今は金がない。
仕事を探して部屋も探さなきゃならない。
それも面倒だなと感じている。
今の菊水はすべての事にやる気を失せていた。
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