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11章:女心
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しかし菊水は意を決しアヤカにこう言った。
「俺シャブはやめた。もうやらないと誓ったんだ。だから…アヤカとはもう会わないよ…」
アヤカの返事は菊水の全くの想定外だった。
「えっ何言ってるの?菊水ちゃん言ってる意味が全然わからない」
菊水はもう一度言う。
「だからシャブはやめた。もうやらないからアヤカとも会わない方がいいと思ったの。わかってくれ」
「菊水ちゃんがシャブやめたのはわかったわ。それと私と会わないってなんの関係があるの?それがさっぱりわからないわ!」
「アヤカと会えば今まで必ずシャブやってたし、会ってアヤカの顔見たらシャブ思い出して絶対やりたくなっちゃうからもう会わないって決めたんだよ!」
菊水はちょっと口調が強くなる。
しかしアヤカの口調はもっと強かった。
「何勝手に決めてんのよぉー!じゃあ私の気持ちはどうなるの?私は会いたいのよ、菊水ちゃんとこれからも会いたいのよ、連絡取れなくなってどんだけ心配したと思ってるのよぉ、勝手な事言い出さないでーー!」
アヤカはかなり興奮してきている。
更に
「私の顔見たらシャブがやりたくなるだってぇ、じゃあなに菊水ちゃんは私の顔が、でっかいガンコロにでも見えるとでも言うのぉーー!!失礼な事言わないでっ!」
菊水は圧倒されてしまった。
「ガンコロに見えてるわけじゃなくて…」
アヤカは止まらない。
「だからシャブやめるのはわかったわ。それで私と会わないって言うのはおかしいでしょ、筋が違うでしょ、会ってシャブやるもやらないも菊水ちゃんの意志でしょ、今までだってやりたいって言うからやらしてたんじゃない。私押さえつけて無理矢理打ったりなんかしないわよぉー!」
菊水は興奮しているアヤカをなだめるようにシャブをやめたいだけなんだと話しを続けた。
「やめるって言うのはわかったって、菊水ちゃんがやめようとしてるなら協力するわよ」
アヤカは少し落ち着いてきたようだ。
しかし菊水はアヤカにまくしたてられ押しきられたような感じだ。
又連絡するからとアヤカに言い電話をきった。
こういう展開になるとは思っていなかったので菊水は困惑していた。
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