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11章:女心 (6/9)

菊水はアヤカにまだ連絡をしていなかった。
アヤカも心配してるだろうし菊水もシャバへ出たらすぐ連絡しようと思っていたのだが連絡するのを躊躇していた。

菊水の頭の中には

アヤカの声を聞けば会いたくなってしまう。
アヤカに会えばシャブをやりたくなってしまう。
やりたくなって目の前にシャブがあったら絶対やってしまう。

そんな不安があった。

シャバに出て来てから気分が晴れない日が続いていた。
菊水はあまり外に出なくなってしまった。
引きこもり状態になっていた。

ソファーに寝転びながらアヤカの事を思い出す。


このまま連絡をとらない方がもしかしたらいいのかもしれない。
でもいつかはアヤカから連絡がきてしまうだろう。
それでも自分から連絡するのはやめよう。
いっその事アヤカの電話番号を削除してしまおうか・・・
それがいい。


そう思い起き上がり携帯を手にする。
アヤカの電話番号の画面をだした。
後は削除を押すだけだ。なかなか押せないで長い間画面を見つめている。


シャブは本当にやめないと・・・
アヤカ、ごめん


思いきって削除を押した。
携帯を放り投げ又ソファーに寝ころぶ。

これでいいんだ・・・

そう思い煙草に火をつけた。
一本吸い終わると床に転がっている携帯を拾った。
携帯を見る。

なんと画面には
本当に削除しますか
はい、いいえ、
確認の画面が表示されていた。
まだ削除されていなかった。
菊水は又携帯の画面を見つめて考え込んでいた。


いや、アヤカには捕まった事を話してシャブはやめた、もうやらないってちゃんと話しをすればいいんだ。
そうだ、それだけの事だ。



深呼吸して気を落ち着け気合いを入れる。

菊水はアヤカに電話をした。
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気がつけばモンキーマン ©著者:外蛇雲

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