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1章:史上最悪同窓会
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同窓会の帰りの電車の中。
ぼーっと視線を宙に泳がせ、そのまま何の気無しに隣の車両に目を向けて見ると、停車していた駅から平太が電車に乗り込んで来る姿が目に入った。
「おい平太!」
「あ、綾目‥‥お前なんで二次会来なかったんだよ」
ははは‥渇いた笑いで誤摩化しながら平太に向かって歩を進める。
「お前いま家どこ?」
「この終点」
「なんだめっちゃ近いじゃん」
笑顔で相手に向き直ったところで男の首に巻かれるには到底似合わない様な淡いピンク色のマフラーが目に飛び込んで来た。
「あれ?それ夏美のだよな?」
俺に指摘されると平太は途端に目尻を垂れ下げ、ニヤニヤと浮かれた笑みを浮かべたかと思うと、マフラーを両手でふにふにと揉む様にし始め、ぐふ!っとなんとも気色の悪い笑い声を上げた。
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