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21章:京ー愛別 (1/19)

21章:京ー愛別

空港が見える高台に車を止め、スマートフォンの電源を落として、飛行機の離陸を見守った。


飛行機雲が、青空に真白き尾を引き……それは時間の経過と共に、やがて美しい夜間飛行の瞬きへと変わって行った。


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〜亡き人に〜


雀はあなたのやうに夜明けにおきて窓を叩く


枕頭のグロキシニヤはあなたのやうに黙つて咲く


朝風は人のやうに私の五体をめざまし


あなたの香りは午前五時の寝部屋に涼しい


私は白いシイツをはねて腕をのばし


夏の朝日にあなたのほほゑみを迎へる


今日が何であるかをあなたはささやく


権威あるもののやうにあなたは立つ


私はあなたの子供となり
あなたは私のうら若い母となる
あなたはまだゐる其処にゐる
あなたは万物となつて私に満ちる


私はあなたの愛に値しないと思ふけれど


あなたの愛は一切を無視して私をつつむ



※高村光太郎
詩人・画家・彫刻家
1883年- 1956年
「智恵子抄」より


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愛ヲ乞ウーー遺された心 ©著者:七斗

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